酒の肴
すごくすごく嬉しいことがあったときの酒はとてつもなく美味いけど、すごくすごく悲しいことがあったときの酒は、やっぱりとてつもなく美味いからタチが悪い。
嬉しいことも悲しいことも酒の肴って意味では同じさ。枝豆かチーズかって、そんなのどっちだっていいだろう。
「今日はパーッと飲むぜ!」って思いながらガッツリ飲む酒は笑っちゃうくらい美味いけど、「今日はなんとしても飲まないぞ」って決めた日にこっそり飲んじゃう酒は、やっぱり笑っちゃうくらい美味いからタチが悪い。
胸を張れることも後ろめたいことも酒の肴って意味では同じさ。唐揚げか餃子かって、そんなのどっちだっていいだろう。
大切な彼女と飲んだ酒は"もう何もいらない"ってくらい美味かったけど、彼女だったあの人を思いながら飲む酒は、やっぱり"もう何もいらない…"ってくらい美味いからタチが悪い。
大切なあの人も大切だったになってしまったあの人も酒の肴って意味では同じさ。
でもそれはやっぱり違うよな。
どうしたって違うよなぁ。。。